8月の展覧会情報
◀7月9月▶
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札幌市資料館ミニギャラリー

☎/011(251)0731
札幌市中央区大通西13
10時~17時(最終日~17時)
会期中無休

三人展・手づくり工房とも生徒作品展

▼8月1日~6日
→着物生地を利用して作った和雑貨など

木村恵子とキルトサークルミネルヴァ作品展

▼8月15日~20日


北海道立北方民族博物館

☎/0152(45)3888
北海道網走市字潮見309の1
9時30分~16時30分
月曜休み(祝日の場合翌休)

北方民族の編むと織る

▼7月15日~10月22日
→北方民族の編むと織るをテーマに、バスケットやベルトなど編まれたり織られたりしたものを中心に展示し、主に女性の間に伝えられてきたデザイン・北方地域の共通性などについて紹介する



弘前市立博物館

☎/0172(35)0700
青森県弘前市下白銀町1の6
9時30分~16時30分(入館30分前)
8月21日休み

「バカ」がつくほど愛してる。~津軽塗・こぎん・ねぷた~

▼7月15日~9月18日
→2023年8月25日に青森県で先行公開される映画「バカ塗りの娘」で注目を集める、津軽地方の伝統漆器「津軽塗」。日本三大刺し子の一つに数えられる津軽地方伝統の刺し子である「こぎん刺し」。数年ぶりにコロナ禍前の形態に戻ることで活気に涌く津軽地方伝統のまつり「ねぷた」。同展では、これらに共通する愛と情熱に培われた歴史と伝統、その技術を支えるひたむきな情熱が生み出す美しさと迫力を紹介する


石巻市博物館

☎/0225(98)4831
宮城県石巻市開成1の8
9時~17時(入館30分前)
月曜休み(祝日の場合翌休)

石巻市博物館×武蔵野美術大学「民具のデザイン図鑑-くらしの道具から読み解く造形の発想-」

▼5月27日~8月20日
→同展で展示する民俗資料は、武蔵野美術大学美術館・図書館が美術資料のひとつとして所蔵する民具で、その規模は9万点を超える。民具とは、一般の民衆が日々の暮らしのなかで生み出し、使い続けてきた暮らしの造形資料。民具コレクションとしては日本屈指の規模を誇る武蔵野美術大学のコレクションと、石巻市博物館所蔵の民俗資料のコラボレーションによって、民具のデザインの魅力と石巻の民具の特色を知ってもらうために企画した。①日常的な労働や身の丈にあった生活に即した造形(かたちと身体性)②デフォルメされた造形が意味を生み出し、共有する造形(ユーモアと図案)③自然に宿る精霊や神仏を表現し、その精霊を暗示する造形(見立てと表象)。石巻市博物館の民俗資料は、東日本大震災で被災して文化財レスキューされ、保存のための安定化処理を終えて、現在は市内収蔵施設において経過観察と整理作業が継続されている。今後は、地域文化を示す貴重な資料として、展示や普及活動のために積極的に活用していく。同展をきっかけとして、文化財レスキュー活動によって救われた貴重な民俗資料についての認知をめざす


福島県立博物館

☎/0242(28)6000
福島県会津若松市城東町1の25
9時30分~17時
月曜(祝日の場合翌休)、祝日の翌日休み

仕事が仕事をしている仕事~福島のものづくりと民藝~

▼7月15日~9月24日
→「仕事が仕事をしている仕事」。これは民藝運動を主導した作家の一人である河井寬次郎の言葉であり、会津を訪れた際にもこの言葉を残している。河井は、自分自身の意識や手技による行為を超越した創作として、ものを作り出す「仕事」に向き合ってきた。しかし、こうした「仕事」観は河井のような作家だけのものではない。民藝運動の注目を受けた工芸品、民藝運動とは関わらなかった日用品の作り手にも、それぞれの「仕事」観があったはずである。本展では河井の言葉を手掛かりに、手「仕事」のあり方を紐解きながら、そこに込められた「美しさ」や「よろこび」を探る

からむし織体験生30周年記念事業(令和5年度福島県地域創生総合支援事業)「からむしと仕事道具、作品展」<雪国ものづくり広場なんだべや>

▼8月26日~9月10日



文化学園服飾博物館

☎/03(3299)2387
渋谷区代々木3の22の7新宿文化クイントビル
10時~16時30分(入館30分前)
日曜・祝日休み(8月6日は開館)

日本服飾の美

▼6月17日~8月6日
→文化学園服飾博物館は1979年の開館以来、さまざまな地域の服飾資料を幅広く収集してきた。中でも日本関係の資料は、質、量ともに充実し、日本有数のコレクションとなっている。同展では、江戸時代の豪商で近代には財閥として知られる三井家伝来の打掛、公家の伝統を受け継いだ近代の宮廷衣装、簡素な中にも潔さの漂う江戸時代後期の武家の服飾などを紹介する。それぞれの制度やしきたり、気風から生み出された服飾には、精緻な染織技術や優美な意匠が見られ、日本の美意識が集約されている。同館の誇る日本服飾の優品を展観する


世田谷美術館分館清川泰次記念ギャラリー

☎/03(3416)1202
世田谷区成城2の22の17
10時~18時(入館30分前)
月曜休み(祝日の場合翌休)

清川泰次 絵画とテキスタイルデザイン

▼4月1日~9月10日
→「もの」を写すことにとらわれない独自の抽象表現を追求した画家・清川泰次(1919-2000)。1940年代より画家として歩みはじめた清川は、50年代、60年代の二度の渡米を経て、自らのスタイルを確立していった。1970年代以降は、白く塗ったカンヴァスとグレーの線などによる画面構成で制作を重ねたのち、アクリル絵具を用いた、明快な色彩と形態での表現へと移行していく。いっぽう、1970年代後半から清川が携わったもうひとつの仕事として、暮らしにかかわる製品のデザインが挙げられる。この頃清川は、グラスや皿といった食器をはじめ、カーペット、タペストリー、カーテン生地、ハンカチ、ネクタイなどのテキスタイルデザインも多く手掛けた。リズミカルに配置されたそれらの線や、複数の色が響き合うような色彩には、同時期の絵画と共通する線と色の構成をみることができる。同展では、清川の絵画とテキスタイルデザインに着目し、1970年代以降の絵画とテキスタイルを、初公開となるデザイン原画と併せて紹介する


生活工房ギャラリー

☎/03(5432)1543
世田谷区太子堂4の1の1キャロットタワー3F
9時~21時
月曜休み(祝日は開館)

20世紀の映像百科事典をひらく 映像のフィールドワーク展 vol.2 ひもをうむ、あむ、くむ、むすぶ

▼7月25日~10月22日
→1952年、第2次世界大戦の敗戦後間もないドイツの国立科学映画研究所で、ある壮大なプロジェクトが始まった。その名は「エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ」(以下、ECフィルム)。世界中の知の記録を集積することを目指した、“映像による百科事典”。以降40年近くの歳月をかけ、あまたの研究者やカメラマンが世界各地に派遣され、その地に生きる人々の暮らしや儀礼、動植物の生命活動をフィルムに収めた。映像の総数は、実に3,000タイトル以上にも及ぶ。2019年春、生活工房で開催した「映像のフィールドワーク展」の第二弾である同展は、ECフィルムの中から、績む 編む 組む 結ぶ 撚る 綯う 織る、という「ひもづくり」にまつわる映像約50作品(会期中入替あり)を展示上映し、身近にある植物や獣毛を素材に、衣服から住居まであらゆるものを生み出してきた人間のものづくりの原点を辿る展覧会。ECフィルムには、遠い昔の遠い国の人が紡いだ、美しい手仕事の時間が記録されている。同展では、そのタイムカプセルを21世紀に開き、映像を「みて」草や古布など生活の中から素材を採集して「やってみる」、そして自分の「手から考える」ことを実践するワークショップも行う

東京国立博物館

☎/03(5777)8600
台東区上野公園13の9
9時30分~17時(金曜~20時、土曜・日曜・祝日~18時、入館30分前)
月曜休み(祝日の場合翌休)

中国の染織<東洋館>

▼5月30日~8月20日
→同館に所蔵される加賀藩前田家伝来の作品を中心に、元時代から明時代より製作され、日本に輸入された金襴・緞子・間道・錦などの名物裂を展示。各作品の呼称とその由来とともに、江戸時代の茶人たちが抱いた名物裂の価値観に触れることで、日本独特の舶載裂への憧憬を紹介する


ACギャラリー

☎/03(3573)3676
中央区銀座5の5の9阿部ビル4F
11時30分~19時(最終日~16時)
会期中無休

夏のバッグ展

▼7月30日~8月4日
→公文知洋子、つかはらゆきこ、深井美智子、深井志乃の作品を展示


21_21 DESIGN SIGHT

☎/03(3475)2121
港区赤坂9の7の6東京ミッドタウン・ガーデン内
10時~19時(入館30分前)
火曜休み

Material, or

▼7月14日~11月5日
→同展は、大き3つの視点から人間と「マテリアル」のつながりを読み解いていく。まず「マテリアル」が、「素材」として意味づけされるという視点を探る。人は思考によってマテリアルに意味を与える一方、マテリアルに触れているうちに意味を見出してもきた。有史以来、人が続けてきたその行為を、デザインやアート、暮らしのなかで生まれた手仕事などから紹介していく。続いて、マテリアルをとおした世界の絡まり合いを感じ、再発見することを目指す。人間だけではなく、この世界に生きる動植物もまたマテリアルを素材としている。ここでは私たちが生きる世界との「つながり」を再び意識することで、マテリアルとの「つながり」を再認識することを促す。人と動植物、動植物と人工物、これらの関係性から生まれた成果物などを中心に世界と「つながる」きっかけを提示する。最後に、私たちがマテリアルとの関係を更新する事例に迫っていく。マテリアルと私たち人や動植物は「共異体」として、世界と絡まり合っている。そのように捉えた上で多様なマテリアルと自身の手で向き合うと、ものをつくる視点や態度は大きく変わりうる。ここでは新しい視点や技術をもって、マテリアルとの関係を更新した素材やその取り組みを紹介していく。デザイナーによるプロダクトやリサーチを主眼とする成果物、アーティストによるマテリアルとの対話から生まれた多様な表現、工芸作家による作品や祭具・民芸品、そして人の視点を超えた動植物や有機物によるマテリアルへのアプローチ。多種多様な事例で、マテリアルへの意識を更新していくことを目指す


大倉集古館

☎/03(5575)5711
港区虎ノ門2の10の3
10時~17時(入館30分前)
月曜休み(祝日の場合開館)

畠中光享コレクション 恋し、こがれたインドの染織―世界にはばたいた布たち―

▼8月8日~10月22日
→インドは古くから綿の国であった。植物繊維である木綿に美しい色を染めることは難しく、17世紀以前に赤や黄色を鮮やかに発色させ、しかも洗っても色落ちしない布を作る技法をもつ国はインドをおいて他にはなかった。同展では、交易により世界に輸出され、変化を遂げていったインド布の伝播に着目し、ヨーロッパをはじめ、インドネシア、タイ、ペルシャ、日本などへもたらされ、それぞれの地で変化を遂げた布たちを展示する。「更紗」の名で知られる捺染布をはじめ、ヨーロッパに渡った豊かな色彩のエキゾチックな柄のパランポールと呼ばれる捺染布、1枚作るのに最低3年はかかるといわれる緻密な綴織のカシミールショールなどを展観する。そして、何よりインド国内の宮廷や寺院で使われた金銀糸織や、今では技法さえわからないほどの複雑な絞り染めのターバンや上質の木綿モスリンなど、インド染織の幅広さや奥深さを紹介する


スパイラマーケット

☎/03(3498)5792
港区南青山5の6の23スパイラル2F
11時~19時
会期中無休

福岡牧子刺繡展

▼7月18日~8月20日
→アイルランド在住の作家、福岡牧子の刺繍作品。昨年、約20年にわたり続けてきた革財布作りを終了し、現在はアイリッシュリネンやイタリアンリネンに刺繍を施した作品を制作する。のびやかな植物や自由な幾何学模様の刺繍が施されたハンカチや壁掛けアート作品などを紹介


国営昭和記念公園 花みどり文化センター

☎/042(526)8787
立川市緑町3173
9時30分~17時
会期中無休

藍型染作品展~江戸の粋 part2~

▼8月5日~27日
→日本の伝統的な型染めの技法を用いて染め上げた作品を展示。今回のテーマは、「江戸の粋 」(Part2)で、尾形光琳がデザインした光琳菊や歌舞伎役者が使用していたモダン柄など、当時の町人に人気があった粋な文様を紹介する



群馬県立日本絹の里

☎/027(360)6300
群馬県高崎市金古町888の1
9時30分~17時
火曜休み

ちりめん創作人形展 レトロかわいい絹彩浪漫

▼5月27日~7月10日
→ちりめんや着物の古ぎれを使用し、人形を制作している高崎市在住の人形作家・竹本京の作品を中心とした展覧会。「レトロかわいい」をイメージにして制作した新作を紹介。色鮮やかな「絹」を使用した、かわいらしい人形たちが織りなす、昔懐かしく心地よい空間を作り出す

夏休み展 学ぼうカイコ カイコものがたり

▼7月15日~8月28日
→群馬県はカイコの飼育量が日本一。同展では、群馬オリジナル蚕品種「ぐんま200」のカイコを大量飼育するほか、めずらしい模様のカイコや「天蚕」を生態展示する。他にも、「ものがたり」をキーワードに、「カイコの一生の物語」、「繭から絹織物ができるまでの物語」、「物語の中のカイコ」等のテーマで資料を紹介するコーナー、繭や絹を使った作品の作り方や自由研究に役立つコーナーなど、展示を通して、こどもから大人まで誰でも楽しみながらカイコやシルクの魅力に親める展覧会


高崎市染料植物園

☎/027(328)6808
群馬県高崎市寺尾町2302の11
9時~16時30分(入館30分前)
月曜休み(祝日の場合翌休)

収蔵品展 草木染の美・夏

▼6月8日~8月20日
→日本の染織文化史に沿って、冠位十二階制を始めとする位階による服色や王朝の彩色など、古代染織から現代に至る各時代の色の再現や、創作による染織品が展示され、パネル解説によって植物染色の変遷を知ることができる。また、さまざまな染料植物による見本糸は、身近に生育する草や木によってすばらしい色彩に染め上げられている。草木染作品の鑑賞を通じて、植物の持つ色の優しさや奥深さを感じることができ、「自然の色」の豊かさを楽しむことができる


富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館

☎/0274(62)6200
群馬県富岡市黒川351の1
9時30分~17時(入館30分前)
月曜休み(祝日の場合翌休)

ゆかたと藍の世界

▼7月15日~9月3日
→和服離れが進む現代において、唯一若い年齢層も含めてファンを増やしているのが夏の涼衣、ゆかた。伝統の技法を生かしたゆかたからデザイナーゆかたまで、伝統の枠を超えて、現在の生活の中で進化を続けている。同展では、ゆかたの歴史を振り返りながら、長板中形から注染、籠染など、失われつつある技法によるゆかたや、製作のための資料を展示する。また、着物のドレスコードが変化する中で生まれた新しいゆかたや藍の着物の着こなしとともに、「着物」の形にとらわれず、伝統的な染織技法を新しい感性でファッションや創作に取り入れているブランドや作家、古来の「藍染」にこだわったファッションやプロダクトを紹介する。現代もなお広く受容されているゆかたや藍染めの魅力を、その技法や素材、デザイン性の要素から紐解く

関連展示 着物とゆかた 染色による表現―山崎樹彦・山崎美季・大竹夏紀―<常設展示室>

▼7月1日~9月3日
→富岡市を拠点に染色の伝統技法を用いて創作している染色家の山崎樹彦と長女の美季、装色アーティストの大竹夏紀による着物とゆかた作品などを紹介する


八木橋百貨店

☎/048(523)1111
埼玉県熊谷市仲町74
10時~18時(最終日~16時)
会期中無休

〈石織商店〉武州藍染展<5Fイベントスペース>

▼8月2日~8日
→江戸時代末期から生産されている埼玉県の伝統工芸品「武州正藍染」の展示販売


ギャラリーかれん

☎/045(543)3577
横浜市港北区大倉山1の11の4
11時~18時
会期中無休

セサミ展

▼7月31日~8月4日
→織りなど


横浜馬車道アートギャラリー

☎/045(662)3111
横浜市中区常磐町4の45アートビル7F
11時~18時(最終日~16時)
月曜休み

~日本の藍絞り染め交流会~絞り染め浴衣展

▼8月20日~9月3日
→全国7地域の絞り染め産地から、約70枚の浴衣を一堂に展示。伝統を踏まえた上でのそれぞれの意匠を紹介する。出品するのは、浅舞絞り(秋田)、白根絞り(新潟)、福知山藍同好会(京都)、有松鳴海絞り(名古屋)、東京遊草会(東京)、甘木絞り(福岡)、豊後絞り(大分)


川崎市立日本民家園

☎/044(922)2181
神奈川県川崎市多摩区枡形7の1の1
9時30分~17時(11月~2月:~16時30分)
月曜休み(祝日の場合翌休)

東北の手仕事Ⅱ 布

▼7月1日~11月26日
→「東北の村」エリアには2棟の古民家が移築されています。山形県鶴岡市の旧菅原家住宅と、岩手県紫波町の旧工藤家住宅である。豪雪地帯とそうでない土地との違いはあるが、いずれも厳しい自然環境に耐えてきた家だ。人々に過酷な暮らしを強いた長い冬は、同時に手間と技術を要する美しい手仕事を生み出した。特に、生地によっては繊維の採取からはじめ、自ら仕立てる布製品には、日々の生活が育んだ素朴な造形美を見ることができる


国立工芸館

☎/050(5541)8600
金沢市出羽町3の2
9時30分~17時30分(入館30分前)
月曜休み(祝日の場合翌休)

水のいろ、水のかたち展

▼7月7日~9月24日
→同展は「水」をテーマに、工芸・デザイン作品に表現された水や、水をいれる器の形に注目して国立工芸館の所蔵品を中心に紹介する。生活に欠かすことの出来ない「水」は、決まった形も色もない。それでも水は古来より海や川を始め様々な形や色で描かれ、工芸作品においても多くの作家に着想を与え、様々な形や色、技で表現されてきた。例えば蒔絵で描かれた波紋や、急流を思わせる竹の編み方、多数の色糸で織り上げた水辺の景色…そのほかにも様々な形や色、技で表現されている。とらえどころのないものだからこそ、作家の観察眼によって個性が表れる水の表現を紹介する


岡谷蚕糸博物館シルクファクトおかや

☎/0266(23)3489
長野県岡谷市郷田1の4の8
9時~17時(最終日~16時)
水曜(祝日の場合翌休)

日本茜・日本紫根 染織三人展

▼5月18日~8月20日
→茜・紫根は万葉集の時代から日本の色として染められてきた。同展はきものジャーナリスト中谷比佐子のプロデュースにより、茜・紫根の生産地(京都美山:日本茜、出雲:紫根)から、その色を絹に染め、作品にしている3人の作家、高橋孝之(江戸古法染)、寺田豊(京絞り)、服部秀司(爪掻本綴)の取り組みや作品を展示する


須坂クラシック美術館

☎/026(246)6474
長野県須坂市大字須坂371の6
9時~17時(入館30分前)
木曜休み(祝日の場合開館)

迦陵頻伽は夢を見る―大竹夏紀の鮮やかな世界―

▼7月29日~9月24日
→﨟染めで絹布に染料で絵画を制作している大竹夏紀の作品展。作品に描かれる少女は独自のアイドル像で、偶像である少女の姿に頭の中にある理想の世界観を映し出している。近年では少女の姿はアイドルから天女、女神へ変わりつつある。迦陵頻伽とは極楽浄土に住むといわれる、上半身が天女、下半身が鳥の仏教における想像上の存在で、非常に美しい声で歌うといわれる。美術館の空間の中で広がる鮮やかな色彩の天女たちの姿を展開する


軽井沢ルヴァン美術館

☎/0267(46)1911
長野県北佐久郡軽井沢町長倉957の10
10時~17時(入館30分前)
水曜休み(8月~9月15日無休)

西村光恵 母の手しごと 妻の手すさび

▼6月10日~11月5日
→ルヴァン美術館の設立者・西村八知の母で、文化学院を創立した西村伊作の妻、西村光恵による子供服、陶芸などの手仕事と手遊び(てすさび)の作品を展示。破格の自由人・伊作に嫁ぎ9人の子供を育てた光恵は、震災や戦争で暮らしが激変しても洋裁や西洋料理を学び、創意工夫と創作を楽しみながら生きた。「生活を芸術として」西村伊作の美学を受け継いだ妻光恵と息子八知のすなおな美との向き合い方を紹介する


美濃加茂市民ミュージアム

☎/0574(28)1110
岐阜県美濃加茂市蜂屋町上蜂屋3299の1
9時~17時
月曜休み(祝日の場合翌休)

蚕とまゆ展

▼5月13日~8月27日
→かつてこの地域では、養蚕がとても盛んだった。同展では、民具展示館と市内にあった民家を復元したまゆの家(生活体験館)を会場に、当時の養蚕の様子を再現しながら、道具の使われ方やカイコの生育、養蚕を営んだ人々の生活を紹介。まゆの家では、ボランティアによる目棚を作り、「座敷飼い」とよばれた飼育の様子を再現する


静岡県立美術館

☎/054(263)5755
静岡市駿河区谷田53の2
10時~17時30分(入館30分前)
月曜休み

糸で描く物語―刺繍と、絵と、ファッションと。

▼7月25日~9月18日
→手で一針一針、縫い進めていく「刺繍」。同展は、この刺繍に注目し、中・東欧の民俗衣装、イヌイットの壁掛け、現代の絵本原画やフランスのオートクチュール刺繍といった多彩な作品約 230点を紹介する。さまざまな分野を横断しながら、時代や地域を越えて、今なお私たちの心を捉える刺繍の魅力を探る


静岡市立芹沢銈介美術館

☎/054(282)5522
静岡市駿河区登呂5の10の5
9時~16時30分
月曜休み(祝日の場合翌休)

暮らしにとけこむ型染―芹沢染紙研究所の仕事―

▼7月4日~9月24日
→芹沢銈介は作家として型染の芸術性を追求し、国外でも高い評価を受けている一方、型染の特徴を活かした量産への強い希望を持っていた。1955年、自邸内に芹沢染紙研究所を設立、カレンダー、うちわ、グリーティングカード、包装紙、額絵、絵葉書、風呂敷、ふきんなど、多彩な日用品を生産し、芹沢の模様は人々の生活の中にとけこんでいった。芹沢染紙研究所で制作された300点の品々を通じて、その仕事の豊かさを紹介する


名古屋市美術館

☎/052(212)0001
名古屋市中区栄2の17の25
9時30分~17時(金曜~20時、入館30分前)
月曜休み(祝日の場合翌休)

マリー・ローランサンとモード

▼6月24日~9月3日
→ふたつの世界大戦に挟まれた1920年代のパリ。それは様々な才能がジャンルを超えて交錯し、類まれな果実を生み出した、奇跡のような空間だった。ともに1883年に生まれたマリー・ローランサンとココ・シャネルの二人は、その自由な時代を生きる女性たちの代表ともいえる存在。パステルカラーの優美な女性像で人気を博したローランサンと、男性服の素材やスポーツウェアを女性服に取り入れたシャネル。同展では二人の活躍を軸に、ポール・ポワレ、ジャン・コクトー、マン・レイ、ジャンヌ・ランバンなど、時代を彩った人々との関係にも触れながら、美術とファッションがそれぞれの境界を越えてダイナミックに展開していく様子を辿る。オランジュリー美術館やポンピドゥー・センター、マリー・ローランサン美術館など国内外のコレクションから、約90点の出品作品で紹介する


ヤマザキ マザック美術館

☎/052(937)3737
名古屋市東区葵1の19の30
10時~17時30分(入館30分前)
月曜(8月14日開館)

八幡はるみ GARDEN

▼4月21日~8月27日
→美しく咲き誇る花々、まばゆい光につつまれた溢れんばかりの緑。色あざやかな植物たちが大画面を埋め尽くす、八幡はるみのかぐわしき染色の世界を紹介。八幡はるみ(1956年~)は京都市立芸術大学で染色を学び、1990年代初頭、楮紙をベースに「型」や「版」の技法を用いて、「青海波(せいがいは)」などの古典文様を四曲一双屏風にダイナミックに展開した「水のシリーズ」等の発表によって、八幡は染色の枠に収まらない規格破りのアーティストとして知られるようになった。その後、八幡は、ろうけつ染めや金銀箔をコラージュしたりなど、伝統的な技を活かしながら、量産にも耐えうるスクリーン・プリントを導入し、時代にあった色彩感覚をとりこんでいくなどして、従来の染色がもっていた世界観を次々と解放していく。2000年代に入り、「シェイプド・ダイ」という絞り染めの一種で、布に凹凸をつけてかたちづくった溝に染料を流し込んでいく染め技法を開発した八幡の表現は、より即興的に、より感覚的に、より色彩豊かに花開いていく。近年は、コンピューターによる画像加工やインクジェットプリントに取り組むなど、デジタル技術を取り込んだ八幡の挑戦は、染色表現の地平をひろげ続けている。色彩を開放し、技術革新に取り組み、あらたな染色の魅力を発信しつづける八幡はるみの、1990年代の創成期から2023年の最新作の展開を展観する


一宮市尾西歴史民俗資料館

☎/0586(62)9711
愛知県一宮市起下町211
9時~17時(入館30分前)
月曜(祝日の場合翌休)、祝日の翌日休み

織りの技術と歴史を探る

▼7月1日~9月3日
→世界や日本列島に残っている織物を紹介し、さらに一宮市域の織物の歴史を紹介する


豊田市民芸館

☎/0565(45)4039
愛知県豊田市平戸橋町波岩86の100
9時~17時(入館30分前)
月曜休み(祝日の場合開館)

柳宗悦と愛知の民芸

▼7月1日~9月24日
→民藝運動の創始者・柳宗悦(1889~1961)は、昭和5年(1930)に瀬戸の石皿を調査、昭和12年に本郷村(現・東栄町)のざぜち(切り紙)調査のために愛知県を訪れた。柳はこうした調査を民藝の同人たちと全国にわたって行っており、著書『手仕事の日本』では、昭和15年頃の日本の手仕事の現状を書き記し、日本固有の手仕事による美しさと、それを継承していく大切さを啓蒙した。また、柳は昭和31年に名古屋市の鉈薬師で初めて円空仏を目にし、『民藝』81号(昭和34年発行)では円空仏の特集を組み、「この稀有の彫像に全く驚愕し、圧倒される程の感銘をうけた」と述べている。今回は『手仕事の日本』で紹介された瀬戸・犬山・常滑のやきもの、扶桑の端折傘、有松鳴海の絞り染め、三河木綿、足助紙、菟足神社の風車、花祭のざぜちといった愛知県の手仕事と、円空仏や円空の書を館蔵品より約200点紹介する



西陣織会館史料室

☎/075(432)6130
京都市上京区堀川通今出川下ル
10時~16時
月曜休み(祝日の場合翌休)

所蔵品展「伝統文様で綴る西陣織」

▼4月7日~8月27日
→文様のルーツを辿るとヨーロッパや中国で発祥しているものが大半であることが分かるが、遥かなるいにしえの時代に伝わった文様は、日本の文様として定着し、わが国の伝統文様として発展してきた。身の回りのものから格式ある調度まで意匠として施されてきたこれらの文様は、縁起のよい吉祥文様として目にする機会も少なくない。意匠の用い方に定番の構図のある文様もあるが、同じ文様であってもまったく同じ配置のものはなく、オリジナル性をもって工夫がなされている。また、文様は単独でなく他の文様と組み合わされることが多く、変化や華麗さが加わっている。今回、これらの文様が織り込まれた織物を文様ごとに数点集めて展示している。伝統の文様はいくつもあるが、その中から代表的な文様を紹介する。同じ文様を見比べて鑑賞する面白さからは、デザインの無限性と多様性が感じられる。悠久の時を超え、今に伝わる文様には、いつの時代にも普遍的な美しさを兼ね備えている。伝統文様を織り表した西陣織の魅力を紹介する


京都国立近代美術館

☎/075(761)4111
京都市左京区岡崎円勝寺町26-1
10時~18時(入館30分前)
月曜休み(祝日の場合開館)

コレクション展 染織の前衛 1960年代の志村光広、中野光雄、麻田脩二、田島征彦

▼7月13日~10月1日
→染織の分野では、1970年代以降になるとファイバー・ワークと称される自由な繊維造形が登場する。しかし、それ以前、他の工芸分野同様に日展が作品発表の中心であり、それ以外では日本工芸会や新匠会などの工芸団体が有力な活動の場であった。ただし、美術界全体を見渡せば、反官展を打ち出した在野の前衛グループが戦後に次々と登場し、アンデパンダン形式の展覧会も盛んに開催されていた。このような中で、京都では、日吉ヶ丘高校美術コース(現・京都市立美術工芸高校)と京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)染織図案専攻の卒業生が、自由な作品発表の場を求めて1958年に染織グループ「ダンダラ」を結成する。このグループは京都書院画廊を会場に作品発表を行いたが、第3回展に志村光広、中野光雄が参加し、第5回展に麻田脩二が加わった。第5回展終了後にダンダラは解散し、反公募団体を鮮明にした染織集団∞(無限大)が翌年に結成される。中野は新匠会への出品を選んだために新団体には加わらなかったが、麻田の大学の後輩である田島征彦が参加し、∞は志村、麻田、田島ら5人の集団としてスタートした。∞は1973年に解散するまで、染めの可能性を追究する新作で展覧会場を埋めるという姿勢を貫く。そして、志村の写し糊による型染の反復性と色彩の持つ表現力を追究した作品、麻田の幾何学的なフォルムの重なりを色鮮やかに表現したステンシル型染、田島の三度黒による民話に由来する物語性の強い作品など、各自が独自の作風を確立させた。一方で新匠会に出品していた中野は、この時期に単純な形態を用いて、その形態の組み合わせや色彩の配置の工夫で様々な視覚的効果を生み出す作品を制作している

コレクション展 戦後の工芸団体―新匠会

▼7月13日~10月1日
→日本では、1945年の第二次世界大戦の敗戦から今日までを、一般に「戦後」と言っている。戦後まもなく1947年に創立した新匠美術工芸会(後の新匠会、1975年から新匠工芸会)は、富本憲吉が国画会を退会したことから、富本を慕う作家たちが同様に国画会を離れ、新しい工芸の団体を作ったのが始まりであった。染織の稲垣稔次郎や、陶芸の徳力孫三郎、福田力三郎などが参加しており、次に引用する創立文からは、その熱気が伝わってくる。「此際すみやかに旧殻を蝉脱し、新いしい日本再建に、工藝の課せられたる重大な責務を、独自の立場より自由に、現代生活の上に課すべきが、今後吾々の歩むべき真に正しい方向であると考へ、ここに新らしく発足しやうとして居る」。1951年には、官展と位置付けられる日展への出品作家が退会したことから、新匠会と改称して再編成されており、これは結果的に会の性格を明確にしたと言える。陶磁研究者の内藤匡は「新匠会の印象」という文章で、新匠会の出品作を「平常着の友人」に例えた。求心力を持っていた富本と稲垣は、1963年に相次いで亡くなったが、新匠会は継続する。富本の創作姿勢に惹かれて会に参加し、そこで稲垣の型絵染に魅せられて、それまでの蝋纈染から表現技法を変化させていった伊砂利彦や、京都市立美術大学(現在の京都市立芸術大学)で稲垣に学び、後に、伊砂も務めていた沖縄県立芸術大学工芸学部教授として制作拠点を移した長尾紀壽など、直接/間接の影響を受けた多くの作家が発表の場としてきた。日本の「戦後」という長い期間のなかで、既存の価値観に対して変化を求める切実さは、活動領域や個人の問題意識によって異なるかもしれないが、自由な創作とその発表の場は常に必要とされている


京都市美術館(京都市京セラ美術館)

☎/075(771)4107
京都市左京区岡崎円勝寺町124
10時~18時(入館30分前)
月曜休み(祝日の場合開館)

人間国宝 稲垣稔次郎―遊び心に触れて―<コレクションルーム>

▼6月23日~9月24日
→型絵染の重要無形文化財保持者であった稲垣稔次郎(1902-1963)は、伝統的な制作技法を踏襲し、その制約の中で意匠を凝らした作品を次々と生み出した。吊(ツリ。図柄同士や型枠と図柄の繋ぎ)を図柄の一部として巧みに取り込むなど、技術的な完成度の高さはもとより、制作過程で生じる染料の擦れや滲みなどの偶然性を取り入れたりするなど、作者の遊び心も感じ取れる。同展では、寄贈を受けて新しく収蔵した稲垣の作品を中心に紹介する。そして、作者の卓越した個性的な表現とその遊び心を手がかりとして、型絵染の奥深さとその魅力の一端を紐解く


川島織物文化館

☎/075(741)4323 京都市左京区静市市原町265
10時~16時30分(入館30分前)
見学は要予約 土・日曜、祝日休み

癒しの空間を演出する ふわふわクッション

▼2022年9月26日~2023年8月31日
→「クッション」それは室内空間を演出し、安らぎと心地よさを与えてくれる、とっておきのアイテム。時は明治、文明開化と共に日本に押し寄せた西洋文化。1886(明治19)年、二代川島甚兵衞は渡欧を期に洋室を彩る室内装飾織物の生産を開始する。中でも着目したのがクッション。日本では座布団が馴染みだったが、洋室にマッチするクッションは織物や刺繍での小物の生産に打って付けの染織品。そこで、オリジナル商品を考案し生産を開始、国内の販売のみならず、市場の多い海外への輸出も行った。明治期より今日も尚、生活に寄り添い続ける川島織物セルコンのクッション。その商品化の原点を時代の流れと共に紹介

綴織壁掛 春郊鷹狩 100年を語り継ぐ断機の綴

▼2022年12月15日~2023年12月26日
→今から約100年前に織り上げた明治宮殿 西溜之間の壁面装飾、綴織壁掛「春郊鷹狩」。宮内省(当時)より注文されたこの壁掛は特に苦心した織物の一つ。着手から完成までの過程は、その後のモノづくりに多大な影響を与えた。途中で製作を中止した「断機の綴」は、その証しとして大切に収蔵してきた。今回その「断機の綴」を、10年ぶりに展示する。180周年の歴史と共に、断機が語り掛けるメッセージを伝える

澤部清五郎生誕140年 川島と歩む 綴織壁掛

▼2023年2月24日~2024年2月2日
→創業から約半分まで織り進めた大正後期から、戦後数年間にかけて製作した、綴織壁掛の資料をひも解く。苦難の時代に「綴織の川島」を支え、新た展開を見出し、大きな役割を果たしたのが、当社の宝物であるデザイナー澤部清五郎(1884-1964)であった。澤部は15歳の時、二代川島甚兵衞と出会い、三代・四代甚兵衞と共に歩んだ。その中で四代甚兵衞が感じたのは、澤部のバラエティの豊かさ・展開の上手さ・色彩の多様性と気品・運筆の妙・創意創作の淵源の深さと豊かさ、史実の確かさ、知識の豊かさだった。展示作品を通し、それらを紹介する


京都国立博物館

☎/075(541)1151 京都市東山区茶屋町527
9時30分~17時(金・土曜~21時、入館30分前)
月曜休み(祝日の場合翌休)

染めと織りの技法 刺繡

▼8月2日~9月10日
→ひと針ひと針、文様を繡いとる刺繡の営みには、いにしえより特別な想いがこもると信じられてきた。それは、人の手が根気よく繡いつめるという作業が、その単純な繰り返しゆえに、発願者あるいは製作者の祈りや願いを、より強く宿すと考えられてきたからである。そのため刺繡は、聖なる世界や芸能の舞台、あるいは晴れの場を彩る技法であった。織物や染物のように綿密な事前準備をしなくても、刺繡は色や形を自在に表現することができる。さらに、刺繡糸の厚みは文様に立体感を与え、糸の運びは光と影をまとわせる。同展では、特別な場を飾ってきた刺繡の魅力を紹介する



大阪中之島美術館

☎/06(6479)0550
大阪市北区中之島4の3の1
10時~17時(入館30分前)
月曜休み(祝日の場合翌休)

民藝 MINGEI―美は暮らしのなかにある

▼7月8日~9月18日
→約100年前に思想家・柳宗悦が説いた民衆的工藝、「民藝」。日々の生活のなかにある美を慈しみ、素材や作り手に思いを寄せる、この「民藝」のコンセプトはいま改めて必要とされ、私たちの暮らしに身近なものとなりつつある。同展では、民藝について「衣・食・住」をテーマにひも解き、暮らしで用いられてきた美しい民藝の品々約150件を展示する。また、いまに続く民藝の産地を訪ね、そこで働く作り手と、受け継がれている手仕事も紹介する。さらに、昨夏までセレクトショップBEAMSのディレクターとして長く活躍し、現在の民藝ブームに大きな役割を果たしてきたテリー・エリス/北村恵子(MOGI Folk Art ディレクター)による、現代のライフスタイルと民藝を融合したインスタレーションも見どころのひとつ。柳が説いた生活の中の美、民藝とは何か、そのひろがりと今、そしてこれからを展望する展覧会


大阪日本民芸館

☎/06(6877)1971
大阪府吹田市千里万博公園10の5
10時~17時(入館30分前)
水曜(祝日は開館)

絞り染めの世界―安藤宏子のまなざし―

▼3月4日~7月17日
→絞り染めとは、布を糸で縫い、縛り、括り、あるいは布そのものを折り畳んで強く引き締めることで防染し、模様を染める技法。世界中には様々な絞り染めが存在しており、それらは、各地の文化や風土の中で育くまれ、地域性豊かな発展をとげてきた。特に日本はおよそ100種余りという、世界においても驚くほどに多くの技法が生み出された。こうした絞り染めの技法は、産地で受け継がれるのみならず、作家達の手により表現技法として新たな魅力を発揮している。同展では、安藤宏子が見出してきた国内外の絞り染め作品と併せて、自身の作品を紹介する。九州の豊後絞り・筑前絞りや愛知県の有松・鳴海絞りに加え、海外からはインドの色とりどりのターバンやヴェール、アフリカの力強い腰布。そして、安藤による、多彩な技法を活用した自由闊達な作品の数々。過去から現代まで、時代や地域を超えて広がる、絞り染めの世界の魅力を紹介する


日本・モンゴル民族博物館

☎/0796(56)1000
兵庫県豊岡市但東町中山711
9時30分~17時(入館30分前)
水曜休み(祝日の場合開館)

モンゴル民族衣装「デール」と創作衣装

▼4月23日~7月11日
→収蔵品の中から、普段は公開していないさまざまな様式の「デール」を紹介する。デールは、モンゴルの男女が着る民族衣装で、立襟で左に打ち合わせがある絹やナイロンの丈の長い上着。夏用には薄い布の裏地、冬用には子羊の毛皮の裏地がついている。また、昨年秋に実施したファッションショーで芸術文化観光専門職大学有志が制作した衣装も合わせて展示



倉敷民藝館

☎/086(422)1637
岡山県倉敷市中央1の4の11
9時~17時(~2月~16時15分、入館15分前)
月曜休み(祝日の場合開館)

外村吉之介生誕125年特別企画展 少年民藝館―暮らしの中の美しいものたち

▼2022年11月11日~11月5日
→『少年民藝館』は、外村初代館長が、わかりやすく民藝について解説した名著。1984年に出版されて以来、2011年には再版され、多くの人に読まれている。「健康で無駄がなく威張らない美しさを備えてよく働く、良い友だちをみなさんに紹介したいと思って、世界中の美しい工藝品を選んで並べました。」(『少年民藝館』まえがきより) 同展では、この本に取り上げられた作品のうち、当館所蔵品を中心に約130点を展示する


愛媛県歴史文化博物館

☎/0894(62)6222
愛媛県西予市宇和町卯之町4の11の2
9時~17時30分(入館30分前)
月曜休み(祝日の場合翌休)

テーマ展「愛媛の染型紙」

▼4月15日~9月3日
→染型紙は、着物等の生地を染めるのに使う型紙で、柿渋で張り合わされた紙に文様が彫り抜かれている。この染型紙を布の上に置き、文様の部分に糊をのせることを繰り返して染め上げると、文様部分が白く残る。染型紙は、現在の三重県鈴鹿市で製作されてきたことから伊勢型紙とも呼ばれる。江戸時代から型紙販売商人により全国へ流通し、愛媛県内でも伊勢型紙が用いられてきた。同展では、愛媛県内に残された染型紙を中心に、文様の世界を紹介する。先人が生活の中に取り入れた文様の美しさやバリエーションの豊かさを楽しめる


讃岐民芸館

☎/087(833)7411
高松市栗林町1の20の16栗林公園観光事務所内
8時45分~16時30分(水曜~16時)
会期中無休

「藍色の民芸」展

▼7月14日~9月10日
→同館は、江戸後期の伊万里焼や瀬戸焼の油壷、徳利など、当時の暮らしを偲ばせるものを所蔵している。それらは藍色で絵付けされており、鮮やかな群青や花浅葱など、様々な「藍色/Japan Blue」を楽しむことができる。ほかにも、沖縄ガラスのグラスや藍で染められた染色品など、目に涼やかな藍色の作品約80点を展示する



久留米市美術館

☎/0942(39)1131
福岡県久留米市野中町1015
10時~17時(最終日~16時、入館30分前)
月曜休み(祝日の場合開館)

アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで

▼6月17日~8月17日
→アーツ・アンド・クラフツは、19世紀後半のイギリスで興ったデザイン運動。産業革命後の工業化の波の中、思想家ジョン・ラスキンは「機械が人間の労働から創造性を奪う」と批判し、中世の創造と労働が一体となった社会であるべきと唱えた。ラスキンの思想に傾倒したウィリアム・モリスは、仲間たちと共に手仕事を通して「すべての人々の生活に美しいデザイン」を提供しようとした。モリスらの仕事に影響を受けた多くのデザイナーや建築家たちは、アーツ・アンド・クラフツ運動を発展させ、やがてその影響はヨーロッパを始め世界各地へと及ぶ。アメリカでは、建築家フランク・ロイド・ライトが機械生産を受容し、運動の新たな方向を提起した。同展では、各地の歴史や文化、社会情勢を反映しながら展開を見せたアーツ・アンド・クラフツ運動の広がりと多様性を、イギリスとアメリカのテキスタイルや壁紙、家具、タイル、ガラス、アクセサリーなど約150点を通じて紹介する


佐賀県立九州陶磁文化館

☎/0955(43)3681
佐賀県西松浦郡有田町戸杓乙3100の1
9時~10時(入館30分前)
月曜休み(祝日の場合開館)

第44回九州新工芸展

▼7月26日~8月6日
→九州新工芸家連盟の作品展。陶磁・染織・漆芸・人形・ガラス・七宝など


熊本県伝統工芸館

☎/096(324)4930
熊本市中央区千葉城町3の35
9時30分~17時30分
月曜休み(祝日の場合翌休)

くまもと工芸夏まつり

▼8月1日~6日

マクラメとビーズ刺繍の世界

▼8月8日~13日

藤川耕生・楠山菜々子~金工・染色二人展

▼8月8日~13日

染・楽しんで 原田律子作品展

▼8月15日~20日

三人展 陶と布と革

▼8月29日~9月3日

髙瀬しぼり木綿作品展

▼8月29日~9月3日

華麗なるペルシャ絨毯の世界展

▼8月29日~9月3日


那覇市歴史博物館

☎/098(869)5266
那覇市久茂地1の1の1パレットくもじ4F
10時~19時
木曜休み

鳥が描かれた紅型衣裳/黒漆と螺鈿の漆器

▼7月7日~8月2日
→尚家資料から「鳥が描かれた紅型衣裳」を紹介する

王家の芭蕉布/黒漆と螺鈿の漆器

▼8月4日~9月4日
→尚家資料から「王家の芭蕉布」を紹介する